
流れるのに「水いらず」ってどういうこと?魔法みたいな仮設トイレがすごい
元記事
KADOKAWA ASCII
https://ascii.jp/elem/000/004/292/4292835
流れるのに「水いらず」ってどういうこと?魔法みたいな仮設トイレがすごい
2025.07.02
本文抜粋
野外サイコー、でもトイレは試練
夏がやってきた。花火大会にフェス、キャンプや屋外映画──開放感のあるイベントは最高だ。でも、毎年ひっかかるのが「トイレどうしよう問題」である。行列は当たり前、水洗じゃなかったり、紙がなかったり、暗かったり……「行く前からトイレのこと考えて気が重い」なんてこともある。
特に筆者のようにトイレが近いお年頃になると切実な話だ。トイレ環境が悪いだけでイベントそのものを避けるようになったり、キャンプをあきらめたりしたことが何度かある。「トイレ問題さえなければ……」と、毎回思う。
避難生活では死活問題
この「仮設トイレ問題」、災害時にはさらに深刻になる。能登半島地震では避難所のトイレが水を流せない状態になったり、東日本大震災では避難所では仮設トイレの設置が遅れ、健康被害も発生したという。
そんな中、日本大学発のスタートアップ・株式会社e6sが開発した開発した仮設トイレシステム「e6s」がちょっとすごい。見た目はシンプルなコンテナ型のトイレだが、中身が未来的。なんと、水道も下水もいらないのに“水洗式”が実現されているのだ。

汚水をフィルターで浄化し、再利用する
仕組みとしては、使った洗浄水を独自技術でろ過・再生し、繰り返し利用。同時に廃棄物は減容して衛生的に回収する。つまり、設置場所にインフラがなくても快適で清潔なトイレ環境がつくれるというわけだ。実際に、防災備蓄として自治体に導入され始めているそうだ。
気持ちいいトイレがあれば、心も守れる
これがイベント会場にずらっと並んでいたら。「ちゃんと流れる」「におわない」「清潔」なだけで、どれだけ心がラクになるか。「仮設だからしょうがない」とあきらめていたところに、ちゃんと選択肢があるのはありがたい。
トイレって、すごく大事だ。どれだけ楽しいイベントでも、トイレが不快だと一気にテンションが下がるし、「なんか行きたくないな」と出不精になることもある。だからこそ、こういう新しい仕組みはどんどん導入されてほしい。